目に見える成果で証明された変革
「小人の靴屋プロジェクト」は構想だけで終わらず、明確な実績を伴って、その価値を証明しました。プレス工程に導入した協調ロボットは生産能力を9%引き上げ、24時間の稼働を視野に入れた体制を作り上げる基盤となりました。人手不足を補いつつも、企業を成長させる機能を果たしています。検査工程では、画像認識とロボット技術を組み合わせ、検査スピードを22%アップすることに成功しました。品質要求の高い顧客対応と納期厳守を両立できる体制が整いました。
また、特筆すべきは、2年連続で残業ゼロを実現したことです。これは労務管理の結果ではなく、働き方そのものが抜本的に変革された事の象徴と言えるでしょう。加えて、製造品質そのものも向上しました。人の感覚に頼っていた検査を、データに基づいた画像検査に置き換えることで、精度と再現性が大幅に向上しました。安定した品質供給が、顧客満足度の向上につながっています。
「やらされる」から「自ら挑む」へ
このプロジェクトが生んだ最大の変化は、現場の意識改革にありました。自動化設備の運用や改良に加え、新技術の導入提案など、より創造的な仕事へと業務の軸足を移しています。業務に対する姿勢が「決められたことをこなす」から「自ら考え、動く」へと変化していきました。自分達の仕事が会社の成長と直結している実感、挑戦する喜び、仲間と成果を共有する達成感があります。挑戦を肯定する空気が職場に広がり、次の挑戦を呼び込む好循環が生まれています。
採用にも波及した好循環
プロジェクトの影響は、人材確保にも影響を与えました。地方中小企業では難しいとされる若手人材の獲得にも成功し、arikawaには新たに6名の若手と2名の経験者が仲間入りしています。また、内製化を通じて育成された社員の内、2名がシステムエンジニアとして成長しました。単なる雇用数の増加ではなく、自社で人を育てる力が備わったことは、企業の持続性において重要な意味を持ちます。この結果は「魅力ある職場づくり」が人材確保につながることを証明しています。
主体的に取り組む風土が根づいた
自動化の成功が企業文化にも変化をもたらし、社内に「できる自信」を浸透させました。変化を受け入れる姿勢が芽生え、挑戦することが前向きに捉えられるようになり、経営陣と現場のコミュニケーションも密になりました。経営層と現場の対話が活性化し、上下の壁が薄くなる中で、全社が同じビジョンを共有する雰囲気が育ちつつあります。
会社全体が同じ目標に向かって動く空気が生まれたことは、外部にも伝わるようになりました。メディアや他社からの視察、講演依頼の増加といった形で反響が広がり、従業員の誇りや企業ブランドとしての価値も着実に高まっています。arikawaの事例は、中小製造業における「実践可能なモデル」としての価値を持ち始めています。
組織はこうして変わった
自動化は、単なる機械の導入では終わりませんでした。企業の在り方そのものを大きく変革させる、抜本的な取り組みとなりました。現場の働きがい、人材育成、採用力、企業文化——。組織の在り方が連鎖的に変化し、全体に前向きなエネルギーが広がったのです。そして今、arikawaは「ものづくりの未来を創る」というビジョンの実現に向け、非常に速いスピードで飛躍を遂げています。
DX
巨人の肩プロジェクト
また、関連プロジェクトとして、最先端のAI/3D 技術等を活用して、製造業の本格的なデジタル化 (DX) を実現する『巨人の肩プロジェクト』を行っています。
自動化 (MX)・デジタル化 (DX)・脱炭素化 (GX) など、製造業に関する新たな取り組みに果敢に挑戦し、自社の企業価値を高め続けると共に、蓄積されたノウハウを製造業界全体に波及させることで、製造業を変革させ、モノづくりの未来を実現します。
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